日本ブロンテ協会2024年第39回大会が10月19日(土)に神戸市看護大学で開催されました。
午前の部では4本の研究発表が行われました。発表テーマは多岐にわたり、その対象も小説、詩、翻訳、また時代も19世紀から現在まで幅広いもので、午前中から大変有意義な時間となりました。
行田英弘
翻訳者たちの『嵐が丘』──作家像をめぐって
馬場理絵
ペットの犬と「女性性」:シャーロット・ブロンテ『ヴィレット』における動物表象
佐久間千尋
Emily BrontëとLudwig Tieck
後中陽子
音が描く情景──エミリ・ブロンテの詩の響き
午後の部では、まず植松みどり先生のご講演があり、翻訳のご経験とご実績をもとに2つのテクストに関する緻密な分析を交えたお話を賜りました。その後は、鵜飼信光先生のご司会のもと、協会外よりジェイムズ・ジョイスとヴァージニア・ウルフの専門家をお呼びした大変貴重なシンポジウムが開催されました。
講演:
植松みどり和洋女子大学名誉教授「翻訳の領域──私の訳した二冊の本『嵐が丘』と『フロス河畔の水車場』から」
シンポジウム:
「動物表象とフェミニズム:ブロンテ姉妹、ジョイス、ウルフの場合」
司会・発題者:鵜飼信光
発題者:新名桂子
発題者:原田洋海
当日はあいにくのお天気でしたが、各地より46名の方々にご参加いただき、活気ある充実した会となりました。大会のあとに学内で開催された懇親会には大会参加者の半数以上が参加し、こちらも盛況な会となりました。関係者の皆様に改めて御礼申し上げます。
大会に関する報告は、春先に会員宛に発行されるニューズレターでもご覧いただけます。各発表の簡単な要旨など掲載される予定です。
来年度の日本ブロンテ協会第40回大会は、松蔭大学で開催予定です。来年度も皆さまにお目にかかれますことを心より楽しみにしております。