2024/11/22

日本ブロンテ協会第39回大会が終了いたしました

日本ブロンテ協会2024年第39回大会が1019日(土)に神戸市看護大学で開催されました。

 

午前の部では4本の研究発表が行われました。発表テーマは多岐にわたり、その対象も小説、詩、翻訳、また時代も19世紀から現在まで幅広いもので、午前中から大変有意義な時間となりました。

 

行田英弘

翻訳者たちの『嵐が丘』──作家像をめぐって

 

馬場理絵

ペットの犬と「女性性」:シャーロット・ブロンテ『ヴィレット』における動物表象

                              

佐久間千尋

Emily BrontëLudwig Tieck

 

後中陽子

音が描く情景──エミリ・ブロンテの詩の響き

 

午後の部では、まず植松みどり先生のご講演があり、翻訳のご経験とご実績をもとに2つのテクストに関する緻密な分析を交えたお話を賜りました。その後は、鵜飼信光先生のご司会のもと、協会外よりジェイムズ・ジョイスとヴァージニア・ウルフの専門家をお呼びした大変貴重なシンポジウムが開催されました。

 

講演:

植松みどり和洋女子大学名誉教授「翻訳の領域──私の訳した二冊の本『嵐が丘』と『フロス河畔の水車場』から」

                     

 シンポジウム: 

「動物表象とフェミニズム:ブロンテ姉妹、ジョイス、ウルフの場合」

司会・発題者:鵜飼信光

発題者:新名桂子

発題者:原田洋海

 

当日はあいにくのお天気でしたが、各地より46名の方々にご参加いただき、活気ある充実した会となりました。大会のあとに学内で開催された懇親会には大会参加者の半数以上が参加し、こちらも盛況な会となりました。関係者の皆様に改めて御礼申し上げます。

 

大会に関する報告は、春先に会員宛に発行されるニューズレターでもご覧いただけます。各発表の簡単な要旨など掲載される予定です。

 

来年度の日本ブロンテ協会第40回大会は、松蔭大学で開催予定です。来年度も皆さまにお目にかかれますことを心より楽しみにしております。

 









2024/08/09

第39回大会のご案内

10月19日(土)に日本ブロンテ協会第39回大会を神戸市看護大学にて開催いたします。プログラムはこちらをご覧ください。ポスター

大会会場へのさらなる詳細なアクセスなど「神戸市看護大学アクセス詳細版」はこちらをご覧ください。

大会に参加される方はこちらから9月末日までにお申し込みください。


2024/06/05

2024年ブロンテ・デイ公開講座が開催されました

61日(土)14:0016:10   2024年ブロンテ・デイ公開講座が早稲田大学戸山キャンパにて開催されました。

莵原美和近畿大学准教授によるご講演「19世紀のイギリスにおける博物学・花言葉の流行と、ブロンテ姉妹の小説に見られる花の象徴的な意味について」と、清水伊津代元近畿大学教授によるご講演「『嵐が丘』の文学装置」が行われました。

今年度も盛況裡に終了し、69名の方にご参加いただきました。うち半数以上が会員ではない一般の方々のご参加で、ブロンテ文学が今でも大変人気があることを実感できる会となりました。質問も感想も積極的に寄せられ、また会員と非会員の交流もあり、大変実りある講座となりました。今年も素晴らしい会場を手配くださった公開講座委員の先生方を始め、関わってくださったすべての皆様に心より御礼申し上げます。



2024/05/14

ミュージカル公演(by Group B)のお知らせ

東京藝術大学の関係者より、ブロンテ一家を題材とする新作ミュージカル『ダイニング・テーブル 〜ブロンテ一家のいたところ〜』(日程:2024年6月11日〜15日、上演時間:75分)についてお知らせがありました。若手のクリエイターらによる意欲的な取り組みにブロンテ家が取り上げられたのは嬉しいニュースです。詳細は以下をご確認ください。

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Group B presentsミュージカル『ダイニング・テーブル 〜ブロンテ一家のいたところ〜』


https://www.groupb-musical.com/dining-table


『ジェイン・エア』『嵐が丘』などの名作を世に送り出したブロンテ一家。

その家族同士の愛憎をほろ苦くコミカルに描く、Group Bの新作ミュージカル!

この中に、きっとあなたがいる。


《CAST》

沼尾みゆき(長女・シャーロット)

田中秀哉(長男・ブランウェル)

水野貴以(次女・エミリ)

村田実紗(三女・アン)

羽根渕章洋(父・パトリック)

ピアノ演奏 久野飛鳥


《STORY》

舞台は19世紀半ば、イングランドの田舎町・ハワースのはずれにある一軒の牧師館。そのダイニングテーブルで、『ジェーン・エア』の作者シャーロット・ブロンテが、時おり激しく咳込みながら小説を書いている。老いた父・パトリックに何度も邪魔されうんざりする彼女の前に、数年前に亡くなった弟妹たち――ブランウェル、エミリ、アン――の亡霊が現れる。楽しく昔話に華を咲かせる4人だが、やがて胸の内に秘めていたさまざまな思いが噴き出して……。


《STAFF》

脚本・作詞:エスムラルダ

作曲・音楽監督:大部胡知

演出:平戸麻衣

音楽監督補・ピアノ演奏:久野飛鳥

振付:康本雅子


舞台監督:藤永 隆

照明:佐々木孝尚(オフィスササキ)

音響:三森啓弘(エスアールテックプランニング)

衣裳:ゴウダアツコ

フライヤーデザイン:村上ひろし

企画・製作:Group B

共催:地中海料理&ワイン Showレストラン ガルロチ


協力:エスアールテックプランニング、オフィスササキ、沼尾みゆき事務局、ブロードウェイ・ライン・カンパニー、㈱プロダクション・エコー、ロックリバー㈱(五十音順)


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関連する記事

https://news.yahoo.co.jp/articles/1e8979d7f64a8ca1cd6ca22d334fc984fde44205



2024/04/13

2024年ブロンテ・デイ公開講座についてのご案内

 2024年ブロンテ・デイ公開講座を6月1日(土)14:00より早稲田大学戸山キャンパス38号館AV教室1にて開催いたします。詳細はこちらをご覧ください。ブロンテ文学に興味がある方であればどなたでも受講できます。受講料は無料です。

お申し込みはこちらからお願いいたします(受付期間426日〜524日)。

主催:日本ブロンテ協会


2023/12/25

ブロンテ生誕地保存活動の記事について

 シャーロット、ブランウェル、エミリ、アン全員の生誕地であるソーントンの生家(74 Market Street, Thornton, near Bradford)について、最近の保存活動に関する記事がBBC等のメディアにおいて紹介されました。以下はBBCの記事です。

https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-67793079


2023/11/12

日本ブロンテ協会第38回大会が終了いたしました

日本ブロンテ協会2023年第38回大会が1021日(土)に立正大学品川キャンパスで開催されました。
 
午前の部では4本の研究発表が行われました。いずれの発表においても複数の質問や感想が寄せられ、質疑応答も含めて大変有意義な時間となりました。
 
越後谷明恵
記憶と幽霊─『嵐が丘』における幻影としての第一世代キャサリン
 
石井明日香                       
「自分だけの部屋」の意義─Wuthering Heightsの場合                                 
 
瀧川宏樹                      
ブランウェルの作品における男性像─1834年から36年の作品を中心に
 
兼中裕美
Anne Brontëの絵画をめぐる一考察
 
午後の部では、まず海老根宏先生よりご著書『英国一九世紀小説の光景』に関して貴重なご講演を賜り、その後は『シャーリー』を久しぶりに読み直すという大変充実した企画のシンポジウムが開催されました。
 
講演:
海老根宏東京大学名誉教授「英国小説と私─近刊の拙著から」
                                                              シンポジウム:
「『シャーリー』を読み直す」
発題者:石井麻璃絵
発題者:杉村藍
司会・発題者:田村真奈美
 
前大会に引き続き対面大会でしたが、前回を上回る53名の方々にご参加いただき、大変盛況な会となりました。大会のあとは、会場近くの素敵なフレンチカジュアルレストランで5年ぶりの懇親会も開催され、「完全復活」の大会となりました。関係者の皆様に改めて御礼申し上げます。
 
大会に関する報告は、春先に会員宛に発行されるニューズレターでもご覧いただけます。各発表の簡単な要旨など掲載される予定です。
 
来年度の日本ブロンテ協会第39回大会は、神戸市看護大学で開催予定です。来年度も皆さまにお目にかかれますことを心より楽しみにしております。







2023/08/29

Anne Brontëに関する新刊のご紹介です

中道敏行先生(非会員、大阪学院大学非常勤講師)より、Anne Brontëに関する新刊およびAgnes Greyに関するJane Suderland氏(formerly at Lancaster University)の論文のご紹介です。

Jane Sunderland’s new essays on Anne Brontë’s Agnes Grey focus on “governess” as a Victorian women’s occupation and “dog” as a pet or fictional character. 

Essay 1

Agnes Grey as a Mid-Nineteenth-Century Governess’s Life: Anne Brontë’s Narrative, Documentation, and Critique

“Why did many women in the nineteenth century become governesses, and what was life like for them? Is Agnes Grey a representative portrayal – and to what extent does it reflect Anne Bronte’s own governessing experiences?”

Essay 2

Anne and Agnes; Flossy and Snap: Fact and Fiction

“What was Anne’s dog Flossy like, and what were his contributions to the Brontë novels? We know a little about him from Anne’s and Emily’s artwork and from mentions in letters and accounts…. And given the many similarities between Agnes Grey and the events of Anne’s life … we can cautiously infer more about Flossy from Anne’s first novel”

In Walking with Anne Brontë: Insights and Reflections, ed. Tim Whittome (2023)

 https://www.amazon.com/Walking-Anne-Bront%C3%AB-Insights-Reflections/dp/1669878228/ref=sr_1_1?keywords=Walking+with+Anne+Bront%C3%AB%3A+Insights+and+Reflections&qid=1692171968&s=books&sr=1-1-catcorr

Dr Jane Sunderland

 https://www.research.lancs.ac.uk/portal/en/people/jane-sunderland(d8532117-863c-47b6-87f2-221cfd428b32).html